‐ San Pedro de Atacama,Chile-
細長い国のチリの北部に位置する街、サンペドロ・デ・アタカマ。
アタカメーニョ族が最初に住み着いて部落をつくったところで、チリでは最も古い街。
そして、街の側に広がるアタカマ砂漠は、世界で最も星がきれいに見える場所の一つ。標高が高く薄い空気、そして、ほとんど雨が降らず、世界で最も乾燥した砂漠は、大気の揺らぎが少なく、星の観測に適したクリアで澄んだ空が広がっています。世界各国の天文台も点在するところ。
なので、サンペドロから星空観測ツアーや、有名なアルマ望遠鏡を見学するツアーなども出ているのですが、我が家は無計画旅行!(笑)なため、サンペドロに到着した時は前日が満月という状態…。
これでは、いくらクリアな快晴の空でも、天体観測には不向き。前滞在地のウユニでも星空を見ましたが、やはり月明かりが明るすぎて、ダメだった…。
そんなわけで、星空は諦め、サンペドロからは、第1弾の観光として、”月の谷”ツアーへ出かけることにしました。
サンペドロはアカタマ砂漠&高地の見どころが多いので、小さな田舎の街でも、ちょっとした観光地。旅行会社がたくさんあるので、ショートトリップツアーも色々出ています。各社ツアー内容は似ていますが、サービスや値段、子供料金等々はまちまち。聞き込みを随分して、安価で感じのよさそうなところに決定。
15時に街を出発。上の写真のようなミニバンで月の谷へ向かいます。
最初の見学場所に到着。
今回のツアー、どこに立ち寄っても結構歩きます。(この日はスマホの計測では8.9キロ歩行。)
モロッコのサハラ砂漠以来、砂漠好きのサナ&レナはこの砂漠ツアーは楽しみの一つ。
「砂で早く遊びたい~。」と先を急ぎます。
レナ、ツアーガイドさんと他のお客さんについていけるようにと、この時はおんぶされています。
楽ちんでご機嫌。
展望スポットまでこのような道を歩きます。
標高がまあまああるので、息を切らしながら砂地を登っていくと、だんだん見晴らしがよくなってきました。
高台に到着。手前、ごつごつした砂漠、白く見えるのは塩、奥は岩砂漠や標高の高い雪山が広がっています。
変わった光景!
違う方向はサラサラの砂砂漠。
きれいな風紋ができていました。
サナ、「あそこへ行きたい!!」と言っていましたが、保護のための立ち入り禁止のロープが張られていて行くのは無理でした。こういう砂で遊びたかったのに残念!
またまた違う方向。こちらはごつごつした岩とサラサラ砂漠。
雪がうっすらと積もっているよう。
写真中央右に小さく車が写っていますが、このあと、この下まで降りて見学します。
写真奥、頂上に雪が積もっていてきれいな左右対称の形をした山は、リカンカブール山。標高約5900mで、火山。
チリには、オソルノ山といい、富士山に似た山がちょこちょこでてきますね。
(オソルノ山の記事→ http://tabikazoku.com/?p=4275)
”月の谷”と言われるだけあって、月面を思わせるようなごつごつ岩っぽい地形が多く、長い年月をかけて浸食された岩肌など、様々な表情を持つ砂漠地帯の観光は楽しいのですが、サナ&レナにとっては、「砂漠=砂がサラサラ=駆けまわったり、転がったりして遊びたい。」なので、ちょっと期待外れらしい。
砂漠=暑いというイメージですが、ここは標高が高いので、日差しはかなりきついものの、空気は乾燥していて爽やかな感じ。
こんなところを歩いていると、干上がりそうな雰囲気ですが、汗が出るほど暑くないので歩きやすいです。
展望スポットの観光が終わって、次は上から見ていたところへ車で移動。
降りて、またまた歩きます。
自然にこんな形ができるんだから、すごいものです。
月面もこんな感じなのかなぁ。上から見えていた、白い塩が積もっている場所も近づいてきました。
今回は歩きやすいところなので、スタスタ歩くレナ。
ちなみに、この一帯の環境保全にかなり力を入れているのか、レナが歩いているこの通路を外れて、白いところに入ったりすると、監視員がピピーと笛を吹いて注意されます。
次に向かったのが、長い年月をかけて岩が浸食された洞窟のような場所。
ガイドさんを先頭に、半ば探検気分で出かけます。
岩と岩に挟まれた細い通路を歩いて行きます。
側面の壁は上の写真のようなところも。ライトを当てるとキラキラと光るところがあり、「水晶だよ。」と教えてくれました。
きれいな石好きのサナ&レナ、これには大喜び。
細くて暗い通路を行ったり、岩を上ったり、かがんで進んだりと30分ほどかけて探検。
大人がかがんで進まなければならない場所も子供は小さくて軽いのでスイスイ。迷路&探検アトラクションのようで楽しいらしい。レナも最後までガイドさんに手伝ってもらいながらゴールしたのでした。
岩穴から出てきて、ゴール!
洞窟探検の後は、サンセットを見に月の谷が見渡せる場所へ。
陽が落ちるひと時。
太陽と反対側は、リカンカブール山が赤く染まっています。
砂漠では遊べなかったのですが、思わず洞窟探検ができて、「もう一回探検したい~。」と言うほど娘たちもご満悦。
親子共々楽しめたショートトリップなのでした。
次回は、湖が美しいアタカマ高地より。