-Parque Nacional Torres del Paine,Chile-
パタゴニアの旅のハイライトのひとつともいえる、トーレス・デル・パイネ国立公園。
緑の森、青い湖、険しい岩山、壮大な氷河…とパタゴニアらしい大自然が広がる国立公園は、日本の大阪府を少し小さくしたくらいの広さ!
夏のシーズンともなると世界中からトレッカーが集まる”トレッキングの聖地”。
トレッキングは日帰りのコースから10日程かけて公園内をぐるりと周るサーキットコースまで多彩。人気は3泊4日で主な見所をWの字を書くように周るWルート。キャンプサイトや山小屋もかなり充実していて、好きなスタイルでトレッキングを楽しむことができるのも魅力の一つ。
また、体力OR時間がなくとも、拠点の街となるプエルト・ナタレスから日帰りバスツアーでお手軽に行くことも出来ます。
さて、小さな子連れ旅中の我が家はどのようにパイネへ乗り込むか…。
連日10キロ前後歩きながら公園内をトレッキングで巡るのも無理、キャンプも敷居が高いし4人分の荷物を運ぶのも大変、かといって、1日だけ日帰りで行くのもせっかく来たのになんだかもったいない。
パイネへ行った旅行者に話を聞くと、
・エルチャルテンのフィッツロイと違って、パイネは天候さえ良ければ、遠くからも山が見えやすい。しかも、遠くから見た方がきれい。車でアクセスできるルートからも十分、山や湖の景色は満喫できる。
・人気コースのトレッキングは小さな子供連れは大変なルートかも。
・公園の入園チケットは3日間有効
との情報。
上記を勘案して出た結論は…、
プエルト・ナタレスからレンタカーを借りて2泊3日で行く!
ということになりました。行ってみて、歩けるところは歩こうということに。
ホテルの予約は、公園内はとてつもなく高いので、公園入口すぐ外の宿を予約。(それでも、この旅の宿の中では高額。)
実は、「マゼラン海峡までやって来る。パタゴニアでPatagonia! チリ・プンタ・アレーナス1」で書いたとおり、「パイネに行こう!」と思っていたら、天気予報が全部雨。
プエルト・ナタレスに来たものの、パイネに行かず、天気待ちのため先にプンタ・アレーナスへ行き、またプエルト・ナタレスへ戻ってきたのでした。
戻ってきてからの天気予報はまずまず。
プエルト・ナタレスからレンタカーを借りて、一路パイネ国立公園をめざします。
まず、向かったのが、プエルト・ナタレスから車で15分ほどのところにある、ミロドンの洞窟。
上の写真、洞窟へ行く遊歩道にあった、木の穴(キツツキが作った?)に興味津々の二人。
こちらは生きているかのようなフォルムの木。今にも動き出しそう。
洞窟に到着。
この洞窟の名前の由来になったのが、大昔に生息していたミロドンという巨大な動物。約1万年前に絶滅したらしいその動物は、体長がなんと3メートルもあったとか。
洞窟には、そのミロドンのレプリカも展示されています。いかにも”作りものです”って感じですが…。(笑)
子供には人気です。
わりと広い洞窟内は、歩いて見学ができます。
ミロドンの洞窟からY-290のルートをドライブ。
途中、エル・トロ湖が見えるあたりから、かなり風光明媚な道になります。
雲は多めですが、パイネの山々が見えてきました!
プエルト・ナタレスからY-290のルートで北上すると、たどり着く公園入口が上の写真。
写真中央、川の向こうからが国立公園になります。右側に見えいてる建物が公園事務所。ここでチケットを購入して中へ入るのですが、今日泊まる宿は公園外にあるので、今日はチケットを買わずにホテルへ。
ホテルが数軒建っている小さな集落が見えてきました。
ここも、地味ながら、絶景!
今回利用する宿、Hosteria Lago del Toroに到着。
パイネはバックパックを担いでトレッキングにやって来る旅行者も多い中、我が家はいつもどおり大きなスーツケース(笑)。
けど、こういうスタイルでもパイネに来れるので、懐が深い国立公園です!
宿の前の草原には馬がたくさん。サナ、早速馬の観察。
「白馬だよ~。」
「こっちには牛みたいな柄の馬がいる~!」と駆け寄る娘たち。
宿は家族経営っぽいこじんまりとしたところですが、立地は抜群。宿の前には草原が広がり、奥にはパイネの山々が!(角度のせいか、トーレス・デル・パイネは見えません。)
宿の周りはホテル数軒とレストラン1軒のみ。商店などもなし。なので、ここへ来る前にプエルト・ナタレスで必要なものを買って持ってこないと何にもないです。
(プエルト・ナタレスへ戻るには2時間ほどかかります。)
不便さと引き換えに、大自然さは十分!
少し散歩をすると、こんな景色が眼前に広がっています。
雲行きが怪しく、少し夕方にパラパラと雨も降りましたが、次の日が楽しみとなったのでした。
次回は、いよいよ国立公園内へ。